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遺言書作成

こんなときは?遺言のさまざまな知識

遺言と墓の承継者

1. 祭祀主宰者

祭祀財産(系譜、祭具、墳墓等)は、その性質上、相続財産として相続人による共有ないし遺産分割の対象とならず、祖先の祭祀を主宰すべき者が単独承継することとなります。

2. 祭祀主宰者の決定方法

祭祀主宰者の決定は、 第1に、被相続人が指定した者、第2に、 指定がないときは慣習に従い、 第3に、 慣習が不明なときは家庭裁判所が定めることになります。

3. 被相続人による祭祀主宰者の指定方法

被相続人が祭祀主宰者を指定することができますが、その方式については、特に規定されていません。よって、生前行為によっても遺言によっても祭祀主宰者の指定をすることは可能で、生前行為による場合には、口頭、書面を問わないことになります。

もっとも、指定意思の明確化及び祭祀主宰者の特定のため、人物の氏名、生年月日、本籍地ないし住所地を遺言書等の文書に明記するべきでしょう。

遺言による未成年後見人の指定

1. 未成年後見人

民法は未成年者保護のため、親権者の規定を定めています。親権者とは通常、未成年者の父母のことであり、未成年者の監護、教育、財産の管理、代表等を行います。親権者が存在しない、あるいは親権者が管理権を有しない場合には、未成年者保護のため、未成年後見人が選任されて、未成年者の監護、教育、財産の管理、代表等を行うことになります。

2. 未成年後見人の指定

未成年者に対して、 最後に親権を行う者で、かつ管理権を有するものは、遺言で未成年後見人を指定することができます。 未成年後見人の指定は遺言によってのみなすことができるとされています。

最後に親権を行う者が遺言で未成年後見人の指定ができるとされているため、例えば、父母の共同親権に服している未成年の子については、 父母はいずれも遺言で、未成年後見人を指定する資格はないことになります。

3. 遺言による未成年後見監督人の指定

(1) 未成年後見監督人

親権者が存在しない、あるいは親権者が管理権を有しない場合には、未成年者保護のため、未成年後見人が選任され、未成年者の監護、教育、財産の管理、代表等を行うことになります。未成年後見人の権限が多岐にわたることから、その監視者を任意に設けることができます。

この監視者のことを未成年後見監督人といい、未成年後見人の不正を発見した場合にはその解任を請求する権利を有しています。

(2) 未成年後見監督人の指定

未成年者後見人を指定することが出来る者は、遺言で未成年後見監督人を指定することができるとされています。 すなわち、未成年者に対して、 最後に親権を行う者で、かつ管理権を有するものが、未成年後見監督人の指定を行うことができます。未成年後見監督人の指定は遺言によってのみなすことができるとされているため、遺言者が未成年後見監督人を指定する場合、同一の遺言で未成年後見人の指定も行っておくことが通常です。

最後に親権を行う者が遺言で未成年後見監督人の指定ができるとされているため、例えば、父母の共同親権に服している未成年の子については、 父母はいずれも遺言で、未成年後見監督人を指定する資格はないことになります。

遺言による認知

1. 認知とは

認知とは、婚姻関係にない男女間に生まれた子について、父親が自分の子であることを認めることをいいます。母子関係は分娩の事実によって当然に生じますが、父子関係は認知によって生じます。

認知は生前行為によっても、遺言によってなすことも可能です。生前行為による場合は戸籍法の定めに従って父親が届出を行います(戸籍法60条、61条)。

2. 遺言による認知

遺言による認知を行った場合には、遺言執行者が認知の届出を行います。

そのため、遺言で遺言執行者の指定ないし指定の委託を行うか、遺言者の死後に、家庭裁判所で遺言執行者を選任する必要があります。遺言執行者は就任の日から10日以内に、遺言の謄本を添付した上で、認知の届出を行わなければなりません(戸籍法64条)。

遺言による推定相続人の廃除・廃除の取消しとは

1. 廃除・廃除の取消し

廃除とは、遺留分を有する推定相続人(兄弟姉妹以外の法定相続人)が被相続人に対する虐待や侮辱等を行ったため、被相続人がその者の相続権を剥奪したいと考える場合に、その者の相続権を消失させる制度です。

 

廃除の取消しとは、被相続人が行った廃除の効果をなかったものにする制度です。家庭裁判所で審理がなされ、廃除を認める審判が下されたり、廃除を認める調停が成立すると、廃除された相続人は相続権を失います。廃除や廃除の取消しは、生前行為によっても、遺言によってもなすことが可能です。

2. 遺言による廃除、廃除の取消し

遺言による廃除や廃除の取消しを行った場合には、遺言執行者が家庭裁判所にそれらの請求を行います。そのため、遺言で遺言執行者の指定ないし指定の委託を行うか、遺言者の死後に、家庭裁判所で遺言執行者を選任する必要があります。遺言執行者は審判確定から10日以内に、審判書の謄本を添付した上で、廃除または廃除の取消しの届出を行わなければなりません(戸籍法97条、63条)。

相続分の指定又は指定の委託とは

1. 指定相続分

民法は、相続人の種別や順位に応じて法定相続分の規定を設けています。

しかし、被相続人は、遺言で、 共同相続人の相続分を定め、 またはこれを定めることを第三者に委託することが認められています。相続分の指定は一部の共同相続人に対してのみ行うことも可能で、指定が無かった相続人の相続分は、残余を法定相続分で比例分割して算出することになります。相続分の指定や指定の委託は遺言によって行わなければならず、 生前行為によってなすことは認められません。

2. 指定の方法

相続分の指定は、各相続人についてそれぞれ何分の1と明記します。

3. 指定の委託の方法

相続分の指定の委託は、受託者を氏名、生年月日、本籍地や住所地で特定した上で、この者に対して相続分の指定を委託する旨明記します。受託者において、相続分の指定を拒否することは可能であり、その場合は、相続分の指定を委託した遺言の効力は失効し、法定相続分によることとなります。

4. 遺留分の制限

指定相続分が相続人の遺留分を侵害する場合には、遺留分権利者による遺留分減殺請求によって、事後的に、相続分の指定の効力が覆されることがあります。

遺産分割方法の指定又は指定の委託とは

1. 遺産分割方法の指定

民法は共同相続人による遺産分割の規定を設け、裁判外の遺産分割協議、家庭裁判所での遺産分割調停や遺産分割審判という手続が存在します。これらの協議や手続において、各相続人が財産を配分する遺産分割方法が具体的に決定されることとなります。

一方、被相続人は、 遺言で遺産分割の方法を定め、 もしくはこれを定めることを第三者に委託することができます。 遺産分割方法の指定や指定の委託は、遺言によって行わなければならず、生前行為によってなすことは認められません。

2. 指定の方法

「甲には不動産を、 乙には預貯金及び現金を相続させる」 というように、 分割の具体的な方法、 すなわち、 各相続人の取得すべき遺産を具体的に定めます。

また、 上記のように個々の財産をその性質や形状を変更することなく相続人に配分する方式の現物分割、 「甲には全ての財産を相続させる代わりに、甲は乙に対して金●万円を支払う」といった相続人の一部にその相続分を超える財産を取得させ、 他の相続人に対し債務を負担させる方式の代償分割、 「不動産を売却して、その売却金は甲乙各2分の1を取得する」といった遺産を換価処分してその価額を分配する方式の換価分割、 いずれによるべきかの指定も可能です

3. 指定の委託の方法

遺産分割方法の指定の委託は、受託者を氏名、生年月日、本籍地や住所地で特定した上で、この者に対して遺産分割方法の指定を委託する旨明記します。受託者において、遺産分割方法の指定を拒否することは可能であり、その場合は、遺産分割方法の指定を委託した遺言の効力は失効し、相続人の協議や遺産分割審判によって、その分割方法が決定されることとなります。

遺言による遺贈の減殺方法の指定とは

1. 割合的減殺の原則

民法では、遺留分減殺請求において、遺贈は、それぞれの目的の価額の割合に応じて減殺することが規定されています。すなわち、遺贈が複数存在する場合には、特定の遺贈から順次減殺を行っていくのでなく、全ての遺贈を対象として、その価額の割合に応じた割合的減殺を行うこととなります。

例えば、甲の遺留分侵害額が1,000万円で、乙へ遺贈されたA不動産が4,000万円、丙へ遺贈されたB不動産が1,000万円という場合、Aから800万円を、Bから200万円を減殺する、すなわち、甲はA、B各5分の1の持分移転登記を請求することになります。

2. 遺言による遺贈の減殺方法の指定

被相続人は、遺言によって、この遺贈の減殺方法を指定することができます。減殺方法の指定は遺言によって行わなければならず、 それ以外の生前行為で指定することは認められません。指定の方法としては、減殺すべき金額を遺贈ごとに指定したり、各遺贈に対する減殺の順番を指定したりすることが考えられます。

3. 具体例

前記の例で各遺贈財産について同額の減殺を指定した場合、甲はA、Bから各500万円を減殺します。すなわち、甲は乙に対してAの8分の1の持分移転登記、丙に対してBの2分の1の持分移転登記を請求します。

一方、Aのみからの減殺を指定した場合は、甲はAから1,000万円を減殺します。すなわち、乙に対してAの4分の1の持分移転登記を請求することになります。

遺言による相続人の担保責任の指定とは

1. 相続人の担保責任

各共同相続人は、他の共同相続人に対して、売主と同じく、その相続分に応じて担保の責任を負うと規定されています(民法911条)。

具体的には、遺産分割で財産を取得したものの、その財産が他人物であったり、数量不足であったり、他人の権利が付着していたり、隠れた瑕疵があったりしたような場合に、その相続財産を取得した相続人を保護するため、他の相続人に対して、損害賠償請求や解除を求めることができるというものです。

2. 遺言による相続人の担保責任の指定

被相続人は、遺言によって、この相続人の担保責任を指定(変更)することができます。担保責任の指定は遺言によって行わなければならず、 それ以外の生前行為で行うことは認められません。

指定の具体的内容として、相続人の担保責任を免除、減免することは自由ですが、担保責任を加重する結果、一部の相続人の遺留分を侵害する場合には、遺留分減殺請求の対象となると解釈されています。

3. 具体例

甲、乙、丙がいずれも同順位の相続人で、遺産分割によって甲が1,200万円の不動産、乙が1,200万円の有価証券、丙が1,200万円の預貯金を取得したものの、不動産に隠れた瑕疵があってその価値が真実は600万円しかなかったという場合、乙、丙は、甲に対して各200万円(価値の下落分600万円÷法定相続分3)の担保責任を負うのが原則であり、甲は、乙、丙に対し、各200万円の損害賠償請求を行うことができます。

ところが、遺言で相続人の担保責任を一切免除すると規定した場合、乙丙は担保責任を負わないため、甲は一切の請求をすることができません。また、乙のみが担保責任を負担すると規定した場合、甲は乙に対して、600万円の請求をすることができます。

遺言執行者、遺言による遺言執行者の指定又は指定の委託とは

1. 遺言執行

民法には遺言事項が法定されていますが、遺言者の死亡のみによって確定的に効力を生じ、その他の行為を要しない遺言事項と、遺言者の死亡のみだけでなく、何らかの行為が必要となる遺言事項が存在します。後者のように、遺言事項に付随して何らかの行為を行うことを「遺言執行」と呼び、具体的には、認知の届出、家庭裁判所に対する推定相続人の廃除又は廃除の取消しの請求、財産移転や名義変更などがあります。遺言執行を行う者のことを遺言執行者と呼びます。

2. 遺言による遺言執行者の指定又は指定の委託

遺言者は遺言で、1人または数人の遺言執行者を指定し、または指定を第三者に委託することができます。遺言執行者の指定や指定の委託は必ず遺言によらなければならず、他の生前行為によってなすことはできません。遺言者の死亡により、遺言執行者指定の遺言が効力を生じても、指定された者には遺言執行者となるか否かの諾否の自由があり、 指定された者が承諾することによって遺言執行者に就任します。

一方、相続人その他の利害関係人は、相当の期間を定めて、遺言執行者に指定された者に対し、遺言執行者への就任を承認するか否か確答すべきことを催告することができ、その期間内に指定された者が確答しなかったときは、遺言執行者への就任を承諾したものとみなされます。このように、遺言によって決定される遺言執行者を指定遺言執行者と呼びます。

遺言による遺留分減殺請求についての指定

1. 減殺順序の変更

民法上、遺留分の減殺は、時間的に新しいものから行うことが規定されています。すなわち、遺贈→新しい生前贈与→古い生前贈与の順で減殺対象物が決定されていくこととなります。これは、被相続人から財産を取得した者の取引の安全を考慮して、遺留分減殺の対象をなるべく直近の贈与(遺贈)に限定するという趣旨の規定です。よって遺言で、減殺順序の変更を指定した場合でも、その効力は認められません。

2. 減殺割合の変更

民法上、遺贈は、その目的物の価額の割合に応じて減殺するという規定が存在します。

すなわち、遺贈された財産Aが10という価額、財産Bが5という価額の場合には、A、Bに対して2対1の割合で減殺がなされるということです。遺留分侵害額が300万円の場合には、Aから200万円、Bから100万円(ないしそれに相当する持分)を減殺します。この減殺割合については、遺言で異なる定めをすることが認められており、前記の例で被相続人が財産Aからのみの減殺を指定していた場合には、財産Aから300万円(ないしそれに相当する持分)を減殺します。

この方法により、事業用資産や自宅不動産など、遺言によって必ず承継させたい財産を遺留分減殺請求の対象から回避させることが可能となります。

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