遺留分侵害額請求の解決は 解決実績 遺留分侵害額請求57件・遺留分侵害額被請求38件(2018年以降累計) 圧倒的な実績と高度の解決ノウハウの弁護士法人朝日中央綜合法律事務所にお任せください

朝日中央綜合弁護士事務所の裁判・示談交渉・相続・不動産・非上場株式・ 企業法務・顧問弁護士
会議室からの眺望
会議室の様子
遺留分侵害額請求で
朝日中央が選ばれる理由

その01

遺留分侵害額請求の圧倒的な解決実績と
高度の紛争解決ノウハウ

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所は、相続と訴訟に強い弁護士が多数在籍する相続と訴訟に強い法律事務所として、きわめて多数の遺留分侵害額請求紛争を解決に導き、きわめて高度な紛争解決ノウハウを築いております。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所の遺留分侵害額請求紛争解決実績は、遺留分侵害額請求57件、遺留分侵害額被請求38件(2018年以降の累計)にのぼり、圧倒的な実績と高度な解決ノウハウで依頼者の皆様から大きな信頼をいただいております。

我が国の裁判史に残る 数々の大規模相続紛争を解決に導いた実績
その02

機動的な弁護士の動員態勢

遺留分侵害額請求案件において弁護士が1人で解決可能な案件は決して多くありません。2人またはそれ以上の弁護士が担当することで最善の結果が得られる案件が大部分です。弁護士法人朝日中央綜合法律事務所はその案件の最善の解決に必要なだけの弁護士を必要な時に機動的に動員できる態勢を整え、案件によって必要なだけの弁護士を必要な時に動員して、問題の解決にあたります。
尚、弁護士の報酬は案件毎に計算されますので、何人の弁護士が動員されても報酬総額は変わりません。弁護士が1人で担当する場合も、2人以上で担当する場合も、ご依頼人の負担される報酬総額に変わりはありません。

その03

ご依頼人の最大、最良の利益を実現する
強い使命観

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所はご依頼人の最大、最良の利益を実現することこそ、法律事務所の最大、最高の使命であるという強い使命観をもって業務にあたっております。
ご依頼人の利益が、社会的諸関係、諸勢力への配慮や忖度によって些かでも損なわれることは決してあってはならないことです。
弁護士法人朝日中央綜合法律事務所はご依頼人の最大、最良の利益の実現することこそ法律事務所の最大、最高の使命であるという強い使命観をもって遺留分侵害額請求案件業務にあたり、ご依頼人の最大、最良の利益を実現します。

その04

安心できる明瞭な報酬約款

当事務所では、旧日本弁護士連合会報酬基準に沿った事務所報酬約款を制定しており、ご依頼人からご依頼をいただく際にはご納得いただける内容で報酬契約を締結した上で業務に取り掛かります。
報酬契約書や報酬約款は必ずご依頼人にお渡しいたしますので、報酬がいくらになるのかについてご不安な思いをされることはありません。

その05

全国対応・立地の便利良さ

当事務所は、東京・大阪・横浜・名古屋・札幌・福岡の計6拠点に事務所を構えており、全国のご依頼人からのご相談に迅速に対応することが可能です。 ご依頼人の地元に紛争の相手方もいるような場合や、案件の性質上、地元の弁護士に依頼することについて様々なご不安があるような場合にも、当事務所は当該地域の人間関係や利害関係にとらわれることなく、ご依頼人の最良の利益を実現するために尽力することが可能です。 また、多くの法律事務所が裁判所の近くに立地する中、当事務所は各地域の中心地に所在しており地下鉄等のアクセスも極めて良好であるため、ご依頼人にご訪問いただきやすい便利な立地となっております。

Welcome
ようこそ弁護士法人朝日中央綜合法律事務所へ
49年を超える歴史、圧倒的実績

1976年個人事務所として出発した当事務所はその後パートナーシップによる事務所として展開を遂げ、1987年には法律・税務・財務のトータルファーム朝日中央綜合法律事務所に改組いたしました。

さらに2003年には弁護士法改正、税理士法改正による弁護士法人制度、税理士法人制度の発足に伴い、弁護士法人朝日中央綜合法律事務所、税理士法人朝日中央綜合事務所を中心事務所とする朝日中央グループに発展改組。東京、大阪の2拠点で業務展開。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所はその後、札幌、横浜、福岡、名古屋各事務所を開設し、そして今日現在まで日本全国6拠点に事務所を構え、全国のご依頼人のご相談に対応して圧倒的な実績をあげております。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所
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遺留分とは

遺留分(いりゅうぶん)とは、被相続人(亡くなった人)が持っていた財産のうち、一定の法定相続人に保証された最低限の取り分のことです。

被相続人には、生前に財産処分や遺言を行う自由があります。自分の財産のうち、どの財産を誰に与えるかを自分の意思で決められるという原則がありますが、この原則を貫いてしまうと、配偶者や子といった遺族の生活が保障できないなどの問題も生じます。

このような問題が起こるのを防ぐため、民法では、遺留分という制度を設け、被相続人の処分の自由を一定程度制限しています。被相続人による生前の贈与や遺贈により自己の遺留分を侵害された遺留分権利者は、贈与や遺贈を受けた者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができます。これを、「遺留分侵害額請求」といいます。

なお、2019年7月1日以前に開始した相続については、遺留分を侵害された遺留分権利者は「遺留分減殺請求」をすることができます。これは、「遺留分侵害額請求」と趣旨は同じですが、遺留分が侵害された限度で贈与や遺贈の効果を覆す(贈与や遺贈された財産の全部又は一部の返還を請求することができる)ものであり、当然に金銭債権が生じるわけではない点で「遺留分侵害額請求」とは異なります。

遺留分権利者

遺留分権利者は、民法上、兄弟姉妹以外の相続人と定められています。
つまり、遺留分が認められるのは、当該事案における法定相続人のうち、兄弟姉妹(及びその代襲相続人)以外の者です。遺留分が認められる法定相続人とそうでない者の分類は以下のとおりです。

法定相続人であるときの遺留分の有無

遺留分あり 配偶者
子、孫などの直系卑属
親、祖父母などの直系尊属
遺留分なし 兄弟姉妹
甥、姪妹

遺留分の割合

遺留分権利者の具体的な遺留分(これを「個別的遺留分」と呼びます。)は、以下の区分によって決定される総体的遺留分に、個々の遺留分権利者の法定相続分を乗じて算定します。

総体的遺留分 (民法1042条)

  1. 直系尊属のみが相続人である場合 ⇒ 1/3
    例) 被相続人に配偶者も子もなく、かつ、親(又は祖父母)が存命の場合
  2. 直系尊属のみが相続人である場合以外の場合 ⇒ 被相続人の財産の1/2

個別的遺留分の計算式

個別的遺留分 = 総体的遺留分 × 法定相続分

具体的事例における個別的遺留分の割合

事例1

法定相続人 配偶者、子2人

1.上記(2)の場合にあたるため、総体的遺留分は、被相続人の財産の1/2です。
2.この総体的遺留分に各自の法定相続分を乗じると、各相続人の個別的遺留分が導かれます。

事例2

法定相続人 父親1人

1.上記(1)の場合にあたるため、総体的遺留分は、被相続人の財産の1/3です。
2.この総体的遺留分に各自の法定相続分を乗じると、各相続人の個別的遺留分が導かれます。

事例3

法定相続人:配偶者、親2人

1.上記(2)の場合にあたるため、総体的遺留分は、被相続人の財産の1/2です。
2.この総体的遺留分に各自の法定相続分を乗じると、各相続人の個別的遺留分が導かれます。

遺留分侵害額の計算方法

遺留分侵害額を計算する際には、
 ①遺留分を算定するための財産の価額の算定
 ②遺留分額の算定
 ③遺留分侵害額の算定
という順序で進める必要があります。

以下、計算方法(民法改正後)の概要を記載いたしますが、詳細についてはこちらをご覧ください。

遺留分を算定するための財産の価額の計算方法

「遺留分を算定するための財産の価額」
= 「被相続人が相続開始時において有した財産の価額」
+「被相続人が贈与した財産の価額」
-(相続債務の全額)

※「被相続人が贈与した財産」としては以下のものがあります。

  • 相続開始前の1年間にされた、相続人以外の者に対する贈与
  • 相続開始前の10年間にされた、相続人に対する贈与
    (ただし、「婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の基本として受けた贈与」に限ります。)
  • 当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってされた贈与

遺留分額の計算方法

「遺留分額」
= 「遺留分を算定するための財産の価額」
× 「個別的遺留分割合」

遺留分侵害額の計算方法

「遺留分侵害額」
= 「遺留分額」
- {「遺贈額」+「特別受益額」+「当該遺留分権利者が相続分に応じて取得すべき遺産の価額(※遺産分割の対象財産がある場合。ただし、寄与分は考慮しない。)」}
+「当該遺留分権利者が承継する債務」

遺留分侵害額請求の方法

民法の改正により、2019年7月1日以降に開始した相続について、遺留分を侵害された遺留分権利者は「遺留分侵害額請求」をすることができるようになりました。改正前の「遺留分減殺請求」と改正後の「遺留分侵害額請求」の大きな違いは、「遺留分減殺請求」では遺贈又は贈与された物が共有になるのに対し、「遺留分侵害額請求」は金銭の支払いを請求する権利であるという点です。

もっとも、2019年6月30日以前に開始した相続については、引き続き改正前の「遺留分減殺請求」の規定が適用されますので、当面の間、「遺留分減殺請求」と「遺留分侵害額請求」が併存することになります。
したがって、ここでは、「遺留分侵害額請求」と「遺留分減殺請求」に共通する点については「遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)」と併記して説明することとし、違いがある部分については別個に説明することとします。

遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)をする場合の初期対応

遺留分に関する交渉を有利に進めるためには、初期の段階で以下のような作業を速やかに実施する必要があります。

1. 遺言書の確認

遺留分が侵害されている場合にはじめて遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)を行うことができますので、まずは、遺言書の内容を正しく理解することが必要です。

2. 相続人の調査

遺留分は、法定相続人が誰であるかによって決まります。そのため、まずは戸籍の収集を行い、相続人を確定しなければなりません。

3.遺産・生前贈与の調査

遺留分を侵害する遺言書が作成されている場合は、遺留分権利者は被相続人とは同居していないケースも多く、被相続人の遺産として何があるかについて十分な情報を有していないことが少なくありません。こうした場合、可能な限り知りうる情報を収集し、それらの情報を手がかりに金融機関への照会をかけたり、名寄帳を取り寄せたりと遺産の調査を行っていく必要があります。

代表的な方法としては、遺言執行者が就任している場合には、遺言執行者に遺産目録の交付を要求することで遺産目録を入手し、それを手がかりにさらに遺産の調査を行っていく方法があります。また、相続税の申告を要する事案については、相続税申告書を精査することで、遺産の内容はもちろん生前贈与の手がかりが得られることもあります。

4.遺産の調査

遺留分の交渉を有利に進めるためには、その遺産の時価がどの程度であるかを、正しく理解しておくべきですので、調査により判明した遺産を正しく評価しておく必要があります。
特に、不動産や非上場株式の評価は、専門性が要求されますので、この点に関する理解が不十分のまま交渉に臨むと、相手方の提示してきた評価額に対して適切な反論が行えず、相手方に有利に話を進められてしまうおそれがあります。

5. 遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)の通知

遺留分侵害額請求権(遺留分減殺請求権)の行使には期間制限があります(相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間の消滅時効及び相続開始の時から10年間の除斥期間(民法1048条))。そのため、制限期間内に遅滞なく、遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)の通知を行う必要があります。
なお、遺留分侵害額請求権の行使により発生した金銭債権は、その行使(意思表示)のときから5年間の消滅時効にかかる点にも注意が必要です(民法166条1項1号)。

期間内に遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)の意思表示を行ったことをしっかりと立証できるように、実務では、配達証明を付けた内容証明郵便を用いて通知書を発送することが一般的です。

任意交渉

後述する調停手続や訴訟手続は、一般的に1か月から1か月半に1度期日が開かれて主張や反論、和解に向けた話合いなどが行われ、解決するまで期日が繰り返されるという流れになりますので、合意の見通しが立つのであれば、任意交渉の方法を採用する方が早期に解決する場合があります。

他方、合意の見込みがない場合には、任意の交渉を早々に切り上げ、早期に調停手続や訴訟手続に移行した方が結果的に早期の解決につながることも少なくありません。これらの手続選択は、事案に応じて適切に行う必要があります。

任意交渉の結果、合意に至る場合には、それが後日覆されることのないように合意の内容を合意書という形でしっかりと書面に残す必要があります。合意書は、後日争いになった際にとても重要な証拠となりますので、押印する際には内容を精査し、合意の内容が過不足なく盛り込まれているか、自己に不利益な内容が含まれていないかを確認しなければなりません。

また、相手方が約束を違えるおそれが高い場合など、その合意書をもって強制執行が行えるように公正証書で合意書を作成する場合もあります。

調停

調停手続は、裁判所において行う手続です。裁判官と調停委員が、双方当事者の主張を整理し、解決に向けた提言を行うことで、話合いによる合意を目指す手続です。

1. 裁判所への調停申立て

遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)にかかる調停は、当事者間の管轄合意がない限り、相手方の住所地の家庭裁判所に対して申し立てを行う必要があります。申立書が裁判所に受理されると、第1回の調停期日が指定されます。

2. 書面の作成・期日への出席

調停手続が始まると、一般的に1か月から1か月半に1度程度の頻度で調停期日が開かれ、話合いが行われます。調停期日と調停期日の間には、期日の内容に応じて、こちらの主張や相手の主張に対する反論などを記載した書面を提出します。
調停手続では、一方の当事者が調停委員と話をし、その後交替で他方の当事者が調停委員と話をするという方法がとられることも多く、一度の調停期日に要する時間が長時間にわたることも少なくありません。こうした書面作成や期日出席の負担は、弁護士に依頼することで解消することができます。

3.解決

双方が合意に至った場合には、調停成立となります。調停が成立した際に作成される調停調書は、債務名義となりますので、これを用いて強制執行を行うことができます。

訴訟

1. 訴訟提起

相続開始時における被相続人の普通裁判籍の所在地、被告の普通裁判籍の所在地、又は、原告の住所地(義務履行地。ただし、遺留分侵害額請求の場合のみ)の地方裁判所又は簡易裁判所に、訴訟提起を行う必要があります。調停手続とは管轄の定めが異なることに注意が必要です。

訴訟を提起する場合の具体的な請求は、民法改正前の「遺留分減殺請求」と2019年7月1日以降の相続に適用される「遺留分侵害額請求」とで異なります。

民法改正前の「遺留分減殺請求」の訴訟手続は、遺留分減殺請求を行ったことによって、自身が有することになった財産の引渡を求めるという構造になります。たとえば、不動産であれば、「○年○月○日遺留分減殺を原因とする持分○分の○の所有権移転手続をせよ」といった請求を行うことになります。

これに対し、民法改正後の「遺留分侵害額請求権」の請求は、金銭債権ですので、「○○円を支払え」という請求をすることになります。

2.書面の作成・期日への出席

訴訟手続が始まると、一般的に1か月から1か月半に1度程度の頻度で裁判期日が開かれます。裁判期日と裁判期日の間には、期日の内容に応じて、こちらの主張や相手の主張に対する反論などを記載した書面を提出します。こうした書面作成や期日出席の負担は、弁護士に依頼することで解消することができます。

3.解決

当事者の主張が、ある程度出揃うと、裁判所から和解の勧奨がなされることが一般的です。当事者が合意する場合には、和解成立となります。和解成立時に作成される和解調書は債務名義となりますので、これを用いて強制執行を行うことができます。当事者が合意に達しない場合には、裁判所が判決を出します。判決書は、債務名義となりますので、これを用いて強制執行を行うことができます。

税務に関する注意点

遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)を行った結果、一定の財産を取得した場合、当該事案が相続税の申告を要する事案であった場合には、取得した財産について相続税の申告や納税を行う必要がある場合があります。

この点を看過して、合意書の調印や和解を行ってしまい、相続税納付後の手取額が想定していた金額を大きく下回ってしまうようなことがないように、遺留分の紛争を解決するにあたっては、相続税にも注意して交渉を進めていく必要があります。

遺留分侵害額請求を受けた場合

例えば、被相続人が複数の相続人のうちの特定の相続人に対し、全ての財産を相続させる旨の遺言をしていた場合、その特定の相続人は、その他の共同相続人から遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)を受ける可能性があります。
もっとも、そのような場合であっても、請求が過剰であるなど、必ずしも請求された金額が正しいとは限りません。遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)を受ける側としては、無条件で請求を受け入れるのではなく、当該請求に対し適切に対処することが重要です。

遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)をされた場合の初期対応

遺留分に関する交渉を有利に進めるためには、初期の段階で以下のような作業を速やかに実施する必要があります。

1.遺留分の確認

  • 遺言書の内容を確認する。
  • 相続人の調査及び遺留分割合の確認を行う。
  • 遺産の調査及び評価を行い遺産の全容を把握する。
  • 遺留分額を確認する。
  • 時効が成立していないか確認する。

上記の対応を速やかに行うべきです。

2.特別受益の有無の調査

遺留分権利者に特別受益が認められる場合には、遺留分侵害額は減少しますので、遺留分権利者に特別受益が認められる事情がある場合には、それを裏付ける証拠の収集を行う必要があります。
特別受益とは、共同相続人の中の特定の相続人が被相続人から特別に得た利益をいい、主に、婚姻、養子縁組のためや生計の資本として、被相続人の生前に被相続人から受けた贈与(利益)を指します。

3.補足:価額弁償の抗弁の検討

2019年7月1日以降に開始した相続については、「遺留分侵害額請求」がなされることになり、その場合、遺贈又は贈与の効力は否定されず、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求されるにとどまるため、相続財産に遺留分権利者の持分が発生することはありません。

他方、民法改正前の「遺留分減殺請求」については、例えば、その対象が不動産である場合、遺留分減殺請求権が行使されることにより、減殺の対象となった不動産に遺留分権利者の持分(権利)が発生してしまいます。このような場合、受遺者及び受贈者としては、遺留分権利者に対し、対象財産の全部又は一部を返還するのが原則であるため(現物返還の原則)、不動産の処分が自由に行えなくなってしまいますし、賃料収入についても遺留分権利者の持分に応じて返還しなければならなくなります。

このような不安定な地位を解消する方法として、価額弁償の抗弁という方法があります。価額弁償の抗弁とは、受贈者及び受遺者が、遺留分侵害額に相当する金銭を支払うことによって、現物返還免れることをいいます。いかなる金額で価額弁償の抗弁が行えるかを初期段階で把握しておくことで、どの財産を処分すれば速やかに解決することができるか等、その後の対応策を検討することができ、余裕をもって交渉を行うことができます。

4.その他反論の準備

遺留分の紛争は、遺産の範囲、遺産の評価方法、遺留分割合、特別受益の範囲など争点が多岐にわたりやすいですので、当該事案に即した反論を検討し、その反論を立証するために必要な資料の収集に速やかに着手していく必要があります。

任意交渉・調停・遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)訴訟への対応

遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)を受ける場合は、一般的には、遺留分権利者が、調停の申立又は訴訟提起を行い、被請求者はこれを迎え撃つという構造になります。遺留分権利者は、準備の上で調停や訴訟を行ってきますので、被請求者はこれに対して、後手に回ることなく適切に対応していく必要があります。

調停手続や訴訟手続では、1か月から1か月半に1度程度の頻度で期日が設定され、期日毎に双方の主張や反論が行われますが、遺留分の紛争は、前述のとおり、争点が多岐にわたりやすいですので、相手方から主張がなされて初めて検討するのではなく、事前準備の段階で、争点を整理し、周到な準備のもとに反論していくことが肝要です。

このように遺留分に関する紛争は、高い専門性が要求され、また、多岐にわたる争点について、限られて時間の中で適切な主張・反論を行っていく必要がありますので、相続に強い弁護士に依頼することが適切な対応策です。また、相続紛争は、相続税の問題とも切り離せませんので、常に税理士とともに仕事に取り組んでいる弁護士に依頼することがより適切といえます。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所の
遺産相続に関する著書・マニュアル

著書

相続紛争の予防と解決実務のすべて

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円滑な相続が我国社会にとってかつてなく重要なテーマとなってきております。本書は、この重要なテーマである相続実務のすべてについて、法律、税務、財務のトータルファームである朝日中央グループの弁護士、公認会計士、税理士が、その豊富な実務経験に基づき、余すところなく詳細に解説するものです。

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相続税軽減・納税実務のすべて

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Q&A 事業承継に成功する法務と税務46の知識

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事業承継に関する問題点を事業財産の承継と事業経営の承継の両面から全体的に解説しています。「基礎編」において、経営権の確立から自社株式の相続まで、「対策編」において、自社株の相続税対策から株式公開までの実務に役立つ事例を多数収録しています。 本書は、Q&A形式と

重要事項のポイント解説により、事業承継に関する問題点を、法律・税務・財務のトータルファーム朝日中央グループの弁護士、公認会計士、税理士がその業務を通して確立したノウハウを元に、分かりやすく解説しています。

※財団法人大蔵財務協会

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