遺産分割紛争の解決は 遺産分割取得遺産額1,304億円超(2004年以降累計) 圧倒的な実績と高度な解決ノウハウの弁護士法人朝日中央綜合法律事務所にお任せください

朝日中央綜合弁護士事務所の裁判・示談交渉・相続・不動産・非上場株式・ 企業法務・顧問弁護士
会議室からの眺望
会議室の様子
遺産分割で
朝日中央が選ばれる理由

その01

遺産分割紛争の圧倒的な解決実績と
高度な解決ノウハウ

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所は、相続に強い弁護士が多数在籍する相続に強い法律事務所として、きわめて多数の遺産分割紛争を解決に導き、きわめて高度な紛争解決ノウハウを築いております。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所の遺産分割取得遺産額は1,304億円超(2004年以降の累計)にのぼり、圧倒的な実績と高度な解決ノウハウで依頼者の皆様から大きな信頼をいただいております。

相続分野における豊富な経験と実績
その02

我が国の裁判史に残る数々の
大規模遺産分割紛争を解決に導いた実績

大規模遺産分割紛争では遺産の範囲や寄与分・特別受益の問題にとどまらず、遺言無効、死因贈与無効、遺留分侵害額請求など、相続にまつわるあらゆる問題が争われることが多く、解決に至るためにはありとあらゆる法的手続きが必要になることが一般です。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所は、相続に強い弁護士が多数在籍しており、大規模遺産分割紛争に対し、圧倒的な総合力をもって対処することが出来る体制が整っております。
この圧倒的な体制でこれまで世間の耳目を集める案件や日本有数の資産家の遺産分割案件など数々の大規模遺産分割紛争を解決に導いて参りました。

我が国の裁判史に残る 数々の大規模相続紛争を解決に導いた実績
その03

遺産分割の前提となる死因贈与無効の
圧倒的解決実績と高度な解決ノウハウ

遺産分割紛争の解決のためには、その前提として、遺産分割の障害となる死因贈与の無効を勝ち取る必要がある場合が少なくありません。
弁護士法人朝日中央綜合法律事務所の遺産分割の前提となる死因贈与無効の解決実績は526億円超(2005年以降の累計)にのぼり、圧倒的な実績と高度なノウハウを築いています。

その04

ご依頼人の最大、最良の利益を
実現する強い使命観

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所はご依頼人の最大、最良の利益を実現することこそ、法律事務所の最大、最高の使命であるという強い使命観をもって業務にあたっております。
ご依頼人の利益が、社会的諸関係、諸勢力への配慮や忖度によって些かでも損なわれることは決してあってはならないことです。
弁護士法人朝日中央綜合法律事務所はご依頼人の最大、最良の利益の実現することこそ法律事務所の最大、最高の使命であるという強い使命観をもって遺産分割案件業務にあたり、ご依頼人の最大、最良の利益を実現します。

その05

税理士・公認会計士と
一体のワンストップ体制の確立

当事務所を中核とする朝日中央グループを構成する税理士法人朝日中央綜合事務所には29名の税理士・公認会計士が所属しており、当事務所では弁護士と税理士・公認会計士の緊密な協力体制が整っております。
遺産分割案件は、税法、税務の幅広い知識と豊富なノウハウがなければ解決することが困難な問題が多数含まれており、法律だけでなく税務に関する専門知識が要求されるため、各分野に揺るぎない実績を有する専門家が一丸となって問題解決に当たらなければ適切な解決を導くことが出来ないことが少なくありません。
当事務所は、法律・税務・財務のワンストップサービス態勢を確立しており遺産分割問題で最善の解決を導きます。

税理士や公認会計士と一体のワンストップ体制の確立
その06

安心できる明瞭な報酬約款

当事務所では、旧日本弁護士連合会報酬基準に沿った事務所報酬約款を制定しており、ご依頼人からご依頼をいただく際にはご納得いただける内容で報酬契約を締結した上で業務に取り掛かります。
報酬契約書や報酬約款は必ずご依頼人にお渡しいたしますので、報酬がいくらになるのかについてご不安な思いをされることはありません。

その07

全国対応・立地の便利良さ

当事務所は、東京・大阪・横浜・名古屋・札幌・福岡の計6拠点に事務所を構えており、全国のご依頼人からのご相談に迅速に対応することが可能です。 ご依頼人の地元に紛争の相手方もいるような場合や、案件の性質上、地元の弁護士に依頼することについて様々なご不安があるような場合にも、当事務所は当該地域の人間関係や利害関係にとらわれることなく、ご依頼人の最良の利益を実現するために尽力することが可能です。 また、多くの法律事務所が裁判所の近くに立地する中、当事務所は各地域の中心地に所在しており地下鉄等のアクセスも極めて良好であるため、ご依頼人にご訪問いただきやすい便利な立地となっております。

Welcome
ようこそ弁護士法人朝日中央綜合法律事務所へ
49年を超える歴史、圧倒的実績

1976年個人事務所として出発した当事務所はその後パートナーシップによる事務所として展開を遂げ、1987年には法律・税務・財務のトータルファーム朝日中央綜合法律事務所に改組いたしました。

さらに2003年には弁護士法改正、税理士法改正による弁護士法人制度、税理士法人制度の発足に伴い、弁護士法人朝日中央綜合法律事務所、税理士法人朝日中央綜合事務所を中心事務所とする朝日中央グループに発展改組。東京、大阪の2拠点で業務展開。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所はその後、札幌、横浜、福岡、名古屋各事務所を開設し、そして今日現在まで日本全国6拠点に事務所を構え、全国のご依頼人のご相談に対応して圧倒的な実績をあげております。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所
事務所一覧

お問い合わせ・ご相談受付

遺産分割の基本

遺産分割協議

遺言書がない場合、または遺言書があっても遺産分割に関する指定が明確でない場合は、原則として相続人全員で話し合いを行って分割方法を決めることになります(遺産分割協議)。相続人の間で協議がまとまれば、遺産を分けることができます。
遺言書がある場合でも、相続人全員の合意があれば、遺言とは異なる分割協議をすることが認められています。
遺産分割協議の詳細は、本サイトの遺産分割の専門知識「遺産分割(5)遺産分割の方法イ協議による分割」をご覧ください。

協議分割について詳しく知る

遺産分割協議書

遺産分割協議がまとまれば、遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議書は相続人全員が署名捺印し(通常は実印)印鑑証明書を添付します。
遺産分割協議書の詳細は、本サイトの遺産分割の専門知識「遺産分割2遺産分割の手続きと流れ(ウ)遺産分割協議書」をご覧ください。

遺産分割協議書について詳しく知る

遺産分割協議がまとまらない場合

遺産分割協議がまとまらない原因とは?

遺産分割協議とは、相続人全員で「遺産をどのように分けるか」を話し合う手続きです。
法律上、相続人全員の合意がなければ、有効な遺産分割は成立しません。
しかし、実際にはこの“全員の合意”が得られず、協議が⾧引いたり、感情的な対立が深まったりすることが少な くありません。
話し合いがまとまらない主な原因には、次のようなものがあります。

  • 相続人同士の関係がもともと良くなく、感情的な対立がある
  • 兄弟姉妹などの間で「誰がどの財産をもらうか」の希望が食い違う
  • 不動産や株式などの評価額について意見が一致しない
  • 一部の相続人が協議に応じない、または連絡が取れない
  • 遺言書があるが内容が不明確で、解釈をめぐって争いが生じている
  • 死因贈与契約書があるが、その効力に疑問があり争いが生じている
  • 被相続人の生前贈与(特別受益)や介護貢献(寄与分)をめぐる不公平感

遺産分割がまとまらないまま時間が経過すると、財産の管理が難しくなるだけでなく、固定資産税や維持費の負担が続き、相続人全体にとって損失が大きくなります。
また、相続人の高齢化によって新たな相続(いわゆる「二次相続」)が発生することもあり、事態がさらに複雑 化してしまうこともあります。
したがって、遺産分割協議がまとまらない場合、すみやかに次の段階の調停、審判に手続を進める必要があります。

調停の流れ

調停の申立てと手続き

話し合いが平行線をたどる場合、相続人の一人が家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てることができます。
申立先は、亡くなった方(被相続人)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。
申立書には、相続人の氏名・住所、被相続人の情報、相続財産の内容などを記載し、戸籍謄本や財産関係の資料を添付します。
調停申立てには収入印紙(手数料)と郵便切手の納付も必要です。

調停委員会での話し合い

家庭裁判所では、裁判官1名と男女2名の調停委員による「調停委員会」が設けられます。当事者の意見を個別に聞き取りながら、第三者の立場から公平に話し合いを進めていきます。
多くの場合、相手方と直接顔を合わせずに別室でやり取りする「非対面形式」で進むため、感情的な衝突を避けながら冷静に協議を行うことができます。また、調停委員が相続人の間を取り持ち、妥当な落としどころを提案することもあります。

調停成立・不成立後の対応

全員が合意に達すると、裁判所が「調停調書」を作成します。
これは確定判決と同じ法的効力を持つため、不動産の登記変更や預金の名義変更などにも使うことができます。一方、調停が不成立となった場合は、家庭裁判所が職権で「審判手続き」に移行し、裁判官が最終的な判断を下すことになります。

審判の流れ

審判開始の条件と手続き

調停で合意に至らなかった場合、家庭裁判所が引き続き「審判」を行います。
審判では、裁判官が提出された資料や主張をもとに、法律と公平の観点から遺産の分け方を判断します。
相続人は、必要に応じて書面や証拠を提出して自らの主張を補強します。

裁判所の判断基準(公平な分割)

裁判所は、法定相続分、寄与分、特別受益、各財産の性質などを総合的に考慮し、できる限り公平な分割となるよう判断します。
不動産を共有にせず、代償金(現金の支払い)で調整することもあります。
たとえば、相続人の一人が実家を取得し、他の相続人に代償金を支払うことで公平を保つといった方法です。

審判確定後の効力・不服申立て

審判の結果は「審判書」にまとめられ、確定すれば調停調書と同様に強い法的効力を持ちます。不服がある場合には、2週間以内に高等裁判所へ「即時抗告」を申し立てることが可能です。ただし、抗告が認められるのは法律上の重大な誤りがある場合に限られます。

遺産分割協議がまとまらない場合についてもっと詳しく知る

遺産分割と死因贈与無効・
遺言無効・遺留分侵害額請求

死因贈与の無効と遺産分割

死因贈与は「死亡を条件に財産を与える生前の契約」です。契約なので、相手・財産・条件の特定と、本人の意思が必要です。ここが曖昧だと「不存在・不成立・無効」が問題になります。
死因贈与が有効なら、その財産は遺産分割の対象外です。その財産を遺産に戻したい場合は、合意の不明確さや意思能力、詐欺・強迫・錯誤などを根拠に、無効や不存在・不成立を主張しその根拠を立証する必要があります。

死因贈与が無効・不存在・不成立となる典型は、

  • 誰に何を渡すかが特定できず、約束の範囲が曖昧
  • 作成当時の判断能力に疑いがあり、内容理解が難しかった可能性がある
  • 第三者の関与が強く、本人の自由意思に基づく合意かが疑われている
  • 契約に至る経緯に合理性がない

などがあります

死因贈与の有効・無効は、遺産分割の前提(先決問題)です。遺産に戻すには、家裁ではなく通常裁判所(地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所)で『死因贈与無効(不存在・不成立)確認』の確定判決を得る必要があります。家裁で無効を主張しても手続は進みにくく、確定判決の結論を前提に分割を設計するのが実務の流れです。家裁の分割審判は、有効・無効を確定力ある形で判断する手続ではないため、先に通常裁判所で確定させ、その結論を分割へ反映するのが安全です。

遺言の無効と遺産分割

遺言が有効なら、対象財産は遺産分割の対象にはなりません。遺産として遺産分割の対象としたいなら、遺言の無効を主張して無効事由を立証する必要があります。

遺言の無効の事由としては、

  • 遺言が方式を欠くとき
  • 遺言者が遺言年齢(満15歳)に達していないとき
  • 遺言者が遺言の真意を欠くときや意思能力(遺言能力)を有しないとき
  • 遺言の内容が法律上許されないとき

などがあります。

遺言の無効は通常裁判所(地裁、高裁、最高裁)の民事訴訟で遺言無効の確定判決を取得するのが原則です。家裁の遺産分割審判は、遺言の無効の確定力ある判断をする手続きではありません。仮に前提として評価しても、後に民事訴訟で争われ得るため、先に通常裁判所で確定させ分割へ反映するのが安全です。

なお仮に、遺言が方式違反などで無効でも、当事者間で「死亡を条件に与える」という合意(契約)が成立していれば、死因贈与としては有効と評価される場合があります。この結論になった財産は遺産分割の対象外となるため、遺言の有効性とあわせて、死因贈与の成否も必ず併査するのが実務的です。

遺留分侵害額請求との関係

死因贈与や遺言が有効でも、それによって遺留分の侵害が生じる場合、遺留分の支払いを求めることができます。主張が難しい時の「第二の手当」として位置づけることになります。期間制限があるため、早めの計算と通知が重要です。

特別受益と寄与分

特別受益

1.特別受益とは

特別受益は、生前に特定の相続人が受けた大きな援助(例:結婚の支度金や独立資金、不動産の無償取得など)を、遺産分けの計算に公正に反映させるための考え方です。具体的には、相続の時点で残っている遺産に、生前の援助分の価額をいったん足し戻して全体額(みなし相続財産)を出し、その全体額を基準に本来の取り分を計算します。そのうえで、援助を受けていた人は、自分の取り分から受けていた分を差し引くことで、最終的な取得額(具体的相続分)を決めます。この仕組みにより、生前に多くの援助を受けた人だけがさらに有利にならないよう調整され、共同相続人のあいだの衡平が保たれます。被相続人が明示・黙示に「持ち戻さなくてよい」と考えていたといえる事情があるときは、持戻しを免除できる取り扱いもあります。

2.特別受益者の範囲

特別受益の対象となるのは、原則として共同相続人(推定相続人を含む)が生前に受けた贈与や遺贈です。被代襲者(親の先に亡くなった子など)が生前に受けていた贈与は、代襲相続人にも引き継いで考慮します。また、形式上は配偶者名義であっても、実質が相続人本人への利益といえる場合には実質で判断します。

3.対象財産の典型例

次のような高額または基礎的な援助は、特別受益に当たり得ます。

  1. 婚姻・養子縁組の支度金、学資や留学費用などの生計の資本に当たる支出
  2. 不動産・動産・有価証券などの高額贈与、借地権等の設定・承継の利益
  3. 遺産の不動産を無償で使用して得た経済的利益(事情により判断)
  4. 生命保険金・死亡退職金・遺族給付は原則相続財産外と整理されますが、裁判例上、共同相続人間の不公平が到底是認できないほど著しい特段の事情があるときに限り、特別受益に準じた調整が認められた事例があります(個別事情で判断)。

4.評価時期・方法

評価基準時は相続開始時です。受贈後に受益者の行為で価値が上がった・下がった場合は、原則として相続時点の価額に合わせ、必要に応じて元の状態を架空復元して評価します。不可抗力で滅失した場合は加算しません。金銭については物価変動の補正を、株式等は相続時価を用いるのが通例です。

5.算定手順

具体的相続分は、次の流れで段階的に求めます。

  1. 「相続開始時の遺産+特別受益=みなし相続財産」を計算
  2. みなし相続財産に法定(又は指定)相続分を乗じて本来相続分を算出
  3. 各人につき、本来相続分-自己の特別受益額で最終の取得額を確定
  4. ある相続人の受益が過大で超過特別受益となる場合の負担配分は、事案の公平に応じて審判例の枠組みに従って調整します。

6.持戻免除

被相続人に持戻しをしない意思(明示・黙示)が認められる場合は、特別受益を持ち戻さずに計算します。例えば、家業承継のための贈与、⾧年の寄与への報い、生活事情に照らし同程度の援助が行われている場合などは、黙示の意思が推認され得ます。なお、配偶者の居住用不動産の贈与・遺贈については、法律上持戻免除が推定されます(条文に基づく特則)。

7.特別受益証明書と実務上の注意

登記実務では、相続登記を簡潔に進めるために特別受益証明書が用いられることがあります。しかし、実体(本当の取り分)に反する証明を作成すると、のちに紛争の火種になります。原則としては、遺産分割協議(又は調停・審判)で正規に合意・確定させ、必要な場合に限って書式を使う運用が安全です。

寄与分

1.寄与分とは

寄与分とは、被相続人の財産形成や維持に特別な貢献(家業への無償・専従的な従事、⾧期の療養看護、自己資金の提供、財産管理による著しい節減など)をした共同相続人に対し、その貢献分を相続分に上乗せして調整する仕組みです。
成立には、貢献が通常の家族の扶助を超える特別性をもち、その結果として財産の維持・増加につながったという因果関係が必要です。実務では、遺産の額や貢献の内容・期間を総合して寄与分の金額を定め、遺産分割ではその寄与分を先に取り分として確保し、残りの遺産を他の相続人と按分します。
これにより、⾧年の無償労働や看護等で実質的に財産を支えてきた人の努力が正当に評価され、相続の結果が実情に即して公平になるよう調整されます。

2.典型類型

寄与分が認められやすい代表的なパターンを、判断の着眼点とあわせて示します。

  1. 家業従事型
    無償または著しく低廉な対価で、継続的・専従的に家業を支えた場合です。勤務実態(労働時間・役割・責任)、代替雇用の要否、家族内の分担状況などを総合し、通常の家族協力を明らかに超える特別性があるかを見ます。
  2. 金銭等出資型
    自己資金の無償提供や不動産の無償譲渡、事業資金の肩代わり・連帯保証による信用供与などで、相続財産の増加や負債減少に結びついた場合です。無償性と、効果が相続時点まで残っていることが重要です。
  3. 療養看護型
    被相続人の病状・要介護度に応じ、必要性・継続性・専従性を備えた看護・介護を無償で行ったケースです。通院・入院の付添い、夜間介護、服薬・金銭管理などの具体的な内容・期間・頻度を積み上げ、職業的介護の代替性を評価します。
  4. 扶養型
    生活費・住居費・医療費等を、通常の扶養義務の範囲を明確に超えて⾧期・高額に負担した場合です。家計状況、他の相続人の負担状況、被相続人の資力を踏まえ、過重な実費負担があったかを検討します。
  5. 財産管理型
    不動産の賃貸・修繕・税金や保険料の立替え、空室対策や滞納整理など、管理努力により増収や費用節減を実現した場合です。管理の専門性・手間・継続性、代行費用の節減額などを具体的に評価します。

3.算定の枠組み

家庭裁判所の裁量で、寄与の時期・方法・程度、遺産額、他の相続人とのバランス等を総合考慮して金額を決めます。実務上は、次のような目安で金額の見当を付け、事案に応じて調整します。

  1. 家業従事型
    想定賃金×(1-生活費控除)×年数を基礎に、役割の重さや代替困難性を上乗せ・減額。
  2. 金銭等出資型
    贈与額(又は相続時価)×物価補正×裁量割合。保証の場合は、借入金利低下・借入可能化による経済的利益を評価。
  3. 療養看護型
    付添い・介護の日当相当額×日数×裁量割合。専門職の代替可能性や夜間・重労働の有無で調整。
  4. 扶養型
    実負担額×期間×(1-法定相続分)などを参考に、通常扶養を超える部分のみを対象化。
  5. 財産管理型
    節減できた経費や増収額×期間×裁量割合。自らも居住・使用していた場合は併存利益を控除。

4.具体的相続分の算定

寄与分が認められたら、まずその寄与分を先に取り分として確保し(又は遺産総額に加算して調整額を確定)、残余の遺産を法定(又は指定)相続分で按分します。特別受益と同時に問題となる場合は、双方の趣旨を踏まえて併用調整するのが実務の基本です。超過特別受益者がいるときの負担配分など細部は、事案の衡平に照らし審判例の枠組みで整理します。なお、特別受益と寄与分が両方ある場合は、どちらを先にどう反映させるかは一律に決まらないため、個別の事情に応じて不公平が出ないように調整します。

5.遺言との関係

寄与分は協議・調停・審判で定めるのが制度の建付けであり、遺言で金額等を定めても最終的拘束力は通常生じません(他の条項関係や割当と併せて実質調整の資料になり得ます)。他方、特定遺贈・包括遺贈・「相続させる」旨の遺言があると、寄与分の及ぶ対象遺産の範囲や配分手順が変動し得ます。遺言内容と寄与分の整合を事前に点検することが重要です。

6.遺留分との関係

寄与分そのものは、他の相続人の遺留分侵害額請求の対象にはなりません。ただし、寄与者が遺贈等で実際に多く取得して他の遺留分を侵害した部分については、その遺贈等の部分が侵害額請求の対象となり、寄与をもって一律に抗弁することはできません。寄与分の評価と遺留分の調整は、別次元で並行して検討します。

7.相続人以外の特別の寄与

法改正により、相続人ではない親族が、無償で療養看護や財産管理に特別の寄与をした場合、相続人に対して特別寄与料(民法1050条)を請求できます。協議でまとまらなければ家庭裁判所に申立てが可能で、負担は各相続人の法定相続分に比例して按分されます。証拠(家計簿・領収書・介護記録・通院記録など)を日付入りで整理しておくと認定がスムーズです。

弁護士法人朝日中央綜合法律事務所の
遺産相続に関する著書・マニュアル

弁護士法人朝日中央綜合事務所は、遺産相続の分野の業務についての実務を通して構築した豊富なノウハウを著書や実務マニュアルとして発表しております。
今日まで弁護士法人朝日中央綜合法律事務所が発表した著書や実務マニュアルは次の通りです。

著書

相続紛争の予防と解決実務のすべて

相続紛争の予防と解決実務のすべて

円滑な相続が我国社会にとってかつてなく重要なテーマとなってきております。本書は、この重要なテーマである相続実務のすべてについて、法律、税務、財務のトータルファームである朝日中央グループの弁護士、公認会計士、税理士が、その豊富な実務経験に基づき、余すところなく詳細に解説するものです。

※株式会社朝日中央出版社

相続税軽減・納税実務のすべて

相続税軽減・納税実務のすべて

相続税の問題で多くの納税者が重大で深刻な問題に直面しています。本書は相続税軽減・納税について、法律、税務、財務のトータルファームである朝日中央グループの弁護士、公認会計士、税理士が、実用的な指針を提供するものです。

※株式会社朝日中央出版社

事業承継実務のすべて

事業承継実務のすべて

我国の社会、経済上、事業承継の重要性がかつてなく増しています。本書はこれまでの手引書、解説書がもっぱら解説してきた事業財産の承継のみならず、事業経営の承継とあわせて事業承継の全体を法律、税務、財務のトータルファーム朝日中央グループの

弁護士、公認会計士、税理士がその業務を通して確立したノウハウを元に、法律、税務、財務の各方面からのトータルなアプローチにより余すところなく解説しています。

※株式会社朝日中央出版社

Q&A 事業承継に成功する法務と税務46の知識

Q&A 事業承継に成功する法務と税務46の知識

事業承継に関する問題点を事業財産の承継と事業経営の承継の両面から全体的に解説しています。「基礎編」において、経営権の確立から自社株式の相続まで、「対策編」において、自社株の相続税対策から株式公開までの実務に役立つ事例を多数収録しています。 本書は、Q&A形式と

重要事項のポイント解説により、事業承継に関する問題点を、法律・税務・財務のトータルファーム朝日中央グループの弁護士、公認会計士、税理士がその業務を通して確立したノウハウを元に、分かりやすく解説しています。

※財団法人大蔵財務協会

マニュアル

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