Q&A法律相談
第2 遺留分
遺留分の放棄と相続権
遺留分が放棄できることは知っているのですが、遺留分を放棄してしまうと相続権も同時に失うことになるのでしょうか。
遺留分の放棄と相続権について教えてください。
遺留分の放棄の効果
遺留分の放棄は、被相続人の生前贈与や遺言による遺留分の侵害があった場合でも、その遺留分侵害額請求を行わないという遺留分権利者の意思を示すものです。
遺留分権利者が放棄した権利は、あくまで権利者の遺留分のみであり、相続権そのものを放棄したわけではありません。
したがって、遺留分を放棄した遺留分権利者は、相続権を失うことはなく、依然として相続人の地位は有しているということになります。
相続放棄
上記のとおり、遺留分権利者が遺留分を放棄しただけでは、相続権自体は失われていません。そのため、もし遺留分権利者が、相続権すらも放棄したいと考える場合には、遺留分の放棄ではなく、家庭裁判所にて相続放棄の手続を行うことが必要です。