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解決例

第1 遺産分割案で当事者間にはなはだしい対立のあった事例

事例2 収益用不動産の取得に折合いがつかなかったケース

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相続関係

父が逝去、 相続人は4名の子。その後、長男が死亡したが子供がいないため、その妻と兄弟が相続。
相談者は長女、二男、三男、相手方は長男の妻。

財産の内容

不動産

1,500万円

相談者使用の敷地及び自宅

収益用不動産

5,000万円

相手方が居住し運用

金融資産

700万円

相談内容

相手方が管理運用していた収益用不動産は大変魅力的で、父が亡くなってからは私にもその利益を分けてほしいと申し出ましたが、実際のところ管理運用には自信がありません。
そこで、私が使用している自宅と敷地はそのまま私が引き継ぎ、収益用不動産は売却した上で清算したいという希望を出しました。
しかし、相手方は、収益用不動産を今後もずっと自分が居住して管理していくと言って譲らず、取得を希望するのであれば高額な代償金を支払えと言って譲りませんでした。

結果

当方は、収益用不動産は、元来、相手方の便宜を図って管理を一時的に一任されたものに過ぎず、相手方が既に相当の恩恵を受けていること、また、当方に代償金を準備することが困難であることを丹念に説明し立証していきました。
そして、相手方が1人で取得していた過去30年以上にわたる賃料と当方で支払っていた固定資産税等の清算を相手方に求めていきました。
結果として、
(1)全ての遺産を当方が取得した上で、
(2)相手方に引っ越し費用相当額として30万円を支払う。
(3)相手方は(2)の引越し費用を受領後直ちに収益用不動産から引越しをするという調停が成立しました。