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固定資産税の納税通知書(課税明細書)

固定資産税の納税通知書(課税明細書)について

「名寄帳」を取得するためには、不動産の所在地を特定した上で、その不動産が所在する市町村役場に対して請求をする必要がありますが、不動産の所在地が明確に分からないような場合には、被相続人宛に届いている固定資産税の納税通知書が参考になります。 通常、上記納税通知書には、不動産の明細が添付されているため、当該明細を見れば、基本的に被相続人がどこの市区町村にいくつの不動産を所有しているのかを把握することができます。 また、固定資産税の納税通知書の優れている点は、全ての市区町村が課税のために所有者へ郵送しているため、被相続人の居住地以外の不動産についても把握をすることができるところです。

したがって、固定資産税の納税通知書は、名寄帳を取寄せるにあたってその請求先を特定する資料としても重要性が高い資料といえます。 ただし、固定資産税の納税通知書に添付されている不動産の明細は、その年の1月1日現在の登記情報に基づいて作成されているため、1月1日から被相続人が死亡するまでの間に不動産を購入又は売却している場合には、その情報は反映されていないということになりますので注意が必要です。 また、ほぼ価値がない不動産など固定資産税が課されていない不動産についても、納税通知書には記載されないため、このような非課税となっている不動産を調査する場合には、上記のとおり名寄帳を取り寄せる必要があります。

課税明細書(SAMPLE)

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弁護士法人朝日中央総合法律事務所
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