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相続問題の専門知識

相続人調査・財産調査

生命保険

生命保険について

保険証券

被相続人の保険の加入状況については、保険証券により確認することができます。

取引金融機関での確認

また、被相続人と取引のある金融機関を通じて保険に加入していることも多いため、取引先金融機関には、預貯金等の残高を確認するだけでなく、保険の加入状況についても合わせて問い合わせを行うことが重要です。

源泉徴収票や確定申告書

また、給与所得の源泉徴収票や所得税の確定申告書の生命保険控除欄から加入している保険会社が判明することもありますので、これらの書類も注意深く確認するようにしましょう。

被相続人の所有物による確認

それでも保険の加入状況が判明しない場合には、通帳から保険料の引き落としがないか、保険会社の名前が入ったカレンダーやボールペン、タオル等がないか等を確認します。

弁護士会照会による方法

生命保険については、預貯金の場合と異なり、「社団法人生命保険協会」に対して照会請求をすることで、同協会に加盟している保険会社における(1)生命保険契約の契約日、(2)保険の種類・番号、(3)保険期間、(4)保険金額、(5)被保険者・保険金受取人、(6)保険金支払日等の情報を一括して取得することができます。 また、社団法人損害保険協会に対して照会請求を行うことで、上記と同様のことが分かります。 なお、生命保険協会に加盟していない農協などの保険は、個別に照会をかける必要があります。

生命保険については、下記表のとおり、その保険の内容(契約者、被保険者、受取人)に応じて、遺産分割の対象となる相続財産に含まれるのか否かが変わってきます(遺産分割の対象になるか否かにかかわらず、税務上は申告の対象になりますのでご注意ください)。

※ 詳細は下記表を参照

被保険者保険契約者受取人取扱い
被相続人被相続人特定の人を指定

受取人固有の財産となるため、遺産とはなりません。

※ なお、相続人のうちの1人が「特定の人」として生命保険金額全額を受領した場合に、その額が著しく高額で、他の相続人との間に生じる不公平が到底是認できない等の「特段の事情」があると評価される場合には、例外として、当該保険金は特別受益となり、遺産分割において考慮される余地があります(平成16年10月29日付最高裁判所決定等)。

単に「相続人」となっている場合

上記のとおり、受取人固有の財産となるため、各相続人が受領する生命保険金は遺産分割の対象とはなりません。ただ、下記判例のとおり、原則として、各相続人間において相続分の割合に応じ算出された生命保険金額を受領することになります。

※ 最高裁判決平成6年7月18日
「保険契約において保険契約者が死亡保険金の受取人を被保険者の「相続人」と指定した場合は、特段の事情がない限り、右指定には相続人が保険金を受け取るべき権利の割合を相続分の割合によるとする旨の指定も含まれ、各保険金受取人の有する権利の割合は相続分の割合になる。」但し、生命保険約款において、相続人間で、均等額による配分をする旨の規定がある場合には、これに従うことになります。

被相続人

稀に、受取人が被相続人とされていることがありますが、この場合には、遺産分割の対象に含まれることになります。

被相続人以外の者契約者(保険料負担者)

契約者(保険料負担者)の一時所得になり、所得税の対象となります。

第三者(保険料負担者以外)

契約者(保険料負担者)から第三者への贈与になり、贈与税の対象となります。

被相続人以外の者被相続人被相続人以外の者

保険金の支払事由が発生していないので、保険契約者たる地位が遺産分割の対象となります。