解決例
第1 遺産分割案で当事者間にはなはだしい対立のあった事例
事例9 遺産の一部の取得が問題となったケース
相続関係
父が逝去、相続人は相談者(二女) と 相手方(長女)。
財産の内容
不動産
1,000万円
Y銀行普通預金
700万円
その他の金融資産
2,400万円
相談内容
私は、生前、父から、「自分に万一の事があったらY銀行の預金はお前に遺す」と言われていましたが、遺言書にしたためていたわけではなく、また、他の遺産の扱いは決めていませんでした。
そのため、姉は、そんなの私の虚言だ、とか、そんなの認められない、などと言って私の話に聞く耳を持ってくれませんでした。
結果
当方は、父が生前、相談者に対する感謝の気持ちとしてY銀行の預金を譲ると確かに言っていた旨を立証していき、Y銀行の預金は当方が特別に取得すべきものであることを前提に協議を進めていきました。
結果として、
(1)当方がY銀行の普通預金を取得する。
(2)相手方は(1)以外のすべての遺産を取得する。
(3)当方に対して(2)の代償金2,400万円を支払う。
という調停が成立しました。