解決例
第1 遺産分割案で当事者間にはなはだしい対立のあった事例
事例15 多数の不動産の取分けに難航したケース
相続関係
父が逝去、相続人は相談者(二男)と相手方(長男)。
財産の内容
不動産
1億3,800万円
金融資産
1,200万円
相談内容
土地建物が多種多様で、価値がほぼゼロの不動産もあれば、1億円弱の価値がある不動産もあり、どの不動産をどのように振り分けていくか難航して話が全く進みませんでした。
何を言っても怒鳴り散らして自分の言い分を通そうとするなど相手方はもともと話が通じる人間ではありませんでしたが、市場価値ある不動産を全て自分が取得するという姿勢を崩しませんでした。
結果
相手方は終始市場価値の高い不動産を全て自分が取得する事に激しい剣幕でこだわりましたが、当方はそれに屈すことなく、あくまで不動産を適切に評価した上で合理的に均等割りしていこうという姿勢を一貫していき、裁判所を全面的に味方につけることに成功しました。
結果として、分筆する事が妥当なもの、相手方が取得を希望するもの、売却を視野に入れるものなど、個々の不動産毎に現物分割、共有分割を丁寧に具体化して承継方針を固定化していき、最終的には当方の算定した評価を前提に、ほぼ全て当方の意向通りの分割に成功しました(不動産の評価額の過不足80万円程度は代償金という形とし、金融資産はこれを清算した上で均等に折半しました)。