解決例
第4 遺留分が問題となった事例
事例2 自宅の土地から出て行けと言われたケース
相続関係
父が逝去、相続人は子3名。相談者は長男、相手方は二男。
財産の内容
不動産
4,500万円
相談者の自宅土地と実家土地建物
相談内容
父が亡くなってから、全ての財産を相手方に譲るという公正証書の遺言が見つかりました。相手方は自分の仕事だけでは生活が苦しかったため、遺言書を父に取り入って書かせた可能性が高いものでした。
一方、生前、私は父から土地を譲ってもらい、その土地上に自宅を建てました。しかし、土地の名義を私に変える前に父が亡くなったため、相手方はその土地の名義を自分に変えるとともに、そこから出て行けと激しい剣幕で私を追い出しにかかってきました。
子供も小さいため引っ越すわけにもいかず、他方で相手方は毎日出て行けと嫌がらせを繰り返し、途方に暮れていました。
結果
当方は、相手方に対して、贈与に基づく移転登記を、また、長女と共に相手方に対して遺留分減殺請求の訴えを提起しました。
一方、相手方は当方と長女が有する実家の土地持分を欲しがっていました。
結果として、
(1)相談者の自宅土地について遺留分減殺を原因とする登記名義を移転する。
(2)実家敷地の共有持分について相談者と長女から各々250万円で買い取る。
(3)長女に対しては価格弁償金として300万円を支払う。
という和解が成立しました。