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相続税対策としての海外移住について

2017.10.13

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従前の相続税納税義務者の範囲

国税庁によると、相続税の納税義務者として、以下の者が挙げられています。

1 無制限納税義務者

相続又は遺贈により財産を取得した日本国籍を有する個人でその財産を取得した時において日本国内に住所を有していないもの(その個人又はその相続若しくは遺贈に係る被相続人(遺贈をした人を含みます。)がその相続又は遺贈に係る相続の開始前5年以内のいずれかの時において日本国内に住所を有していたことがある場合に限ります。)。
(参照:国税庁No.4138「相続人が外国に居住しているとき」)

非常に分かりにくい記述ですが、要約すると、被相続人(例えば、親)又は相続人(例えば、子)が、相続の開始前5年以内に日本国内に住所を有していた場合には、相続開始時において被相続人又は相続人が日本国内に住所を有していなかった場合であっても、相続税の納税義務者となる、ということです。

※なお、上記の規定により、非課税となる財産の範囲は、国外財産のみです。国内財産については、相続税が課せられることとなります。

海外移住による相続税対策と法改正

上記の規定は、裏を返すと、相続人及び被相続人が、共に5年を超えて海外に移住すれば、国外財産については、日本の相続税や贈与税がかからなくなることを意味していました。
そこで、日本国内の富裕層の中には、相続税を節税する目的で、資産を海外に移して海外移住する富裕層が少なからずいました。

このような海外移住による相続税の節税に歯止めをかけるため、今国会において、相続人及び被相続人が、共に10年を超えて海外に移住しなければ、相続税の納税義務者となる、という内容の法改正が3月末に成立しました。

海外移住による相続税節税対策の注意点

国税庁は、「住所」の有無の判定方法として、以下のように述べています。

「住所」とは、「各人の生活の本拠」をいい、国内に「生活の本拠」があるかどうかは、客観的事実によって判断することになっています。

ある人の滞在地が2か国以上にわたる場合に、その住所がどこにあるかを判定するためには、例えば、住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって判断することになります。
(参照:国税庁No.2012「居住者・非居住者の判定(複数の滞在地がある人の場合)」)

このように、住所の有無は実質的に判断され、滞在日数のみによって判断するものでないことから、外国に1年の半分(183日)以上滞在している場合であっても、日本に「住所」を有する者と判断される場合もあります。

まとめ

日本人が海外で生活していくのは簡単なことではありません。気候や風土、食べ物の違いもあり、これまで慣れ親しんできた友人や親族、仕事仲間などの人間関係も疎遠になってしまいます。また、医療先進国である日本で先進医療を受けることも難しくなってしまいます。このように、海外移住には、自らの生活の満足度を減少させる可能性が少なからず存在します。実際、節税目的で海外移住を行った方の中には、海外で生活することに限界を感じ、結局日本に帰国した方もおられます。にもかかわらず、今回の法改正により、10年を超えて海外に移住していなければ節税目的を果たすことが出来なくなってしまいました。

今回の法改正を契機に、今後、富裕層による節税目的での海外移住は減少していくでしょう。
相続税の節税対策として有効な手段は、海外移住のみではありません。
相続税の節税対策に関心のある方は、相続を専門とする弁護士、税理士等の専門家に、一度ご相談されることをお勧めします。

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