遺産分割
遺産分割一覧
判例No. 1037
最高裁判所第2小法廷 平成21年(受)第565号 遺産確認請求事件
事件番号 | 最高裁判所第2小法廷判決/平成21年(受)第565号 |
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判決日付 | 平成22年10月8日 |
判示事項 | 定額郵便貯金債権が遺産に属することの確認を求める訴えに、確認の利益が認められるか。 |
判決要旨 | 郵便貯金法は定額郵便貯金債権の分割を許容するものではなく、同債権は、その預金者が死亡したからといって、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはないものというべきである。そうであれば、同債権の最終的な帰属は、遺産分割の手続において決せられるべきことになるのであるから、遺産分割の前提問題として、民事訴訟の手続において、同債権が遺産に属するか否かを決する必要性も認められるというべきである。 |
判例No. 1043
大阪高等裁判所 平成25年(ラ)第704号 遺産分割審判に対する抗告事件
事件番号 | 大阪高等裁判所決定/平成25年(ラ)第704号 |
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判決日付 | 平成25年7月26日 |
判示事項 | 遺言による不動産の取得について、特別受益の持ち戻し免除が認められるためには、生前贈与の場合に比べてより明確な意思表示の存在が認められることを要するとした上、本件の遺言には持戻免除について何ら触れられていないこと、特別受益不動産の価額の割合が遺産全体の4割を占めることなどから、被相続人による黙示の持ち戻しの免除を認めなかった事例。 |
判例No. 1047
最高裁判所第2小法廷 平成22年(受)第2355号 共有物分割等請求事件
事件番号 | 最高裁判所第2小法廷判決/平成22年(受)第2355号 |
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判決日付 | 平成25年11月29日 |
判示事項 | 遺産共有持分と他の共有持分とが併存する場合の、共有物分割と遺産分割の関係。 遺産共有持分の価格を賠償させる方法による共有物分割の判決がされた場合に支払われる賠償金の性質。 当該判決において賠償金の支払等に関し命じ得る事項。 |
判決要旨 | 共有物について、遺産分割前の遺産共有の状態にある共有持分(以下「遺産共有持分」といい、これを有する者を「遺産共有持分権者」という。)と他の共有持分とが併存する場合、共有者(遺産共有持分権者を含む。)が遺産共有持分と他の共有持分との間の共有関係の解消を求める方法として裁判上採るべき手続は民法258条に基づく共有物分割訴訟であり、共有物分割の判決によって遺産共有持分権者に分与された財産は遺産分割の対象となり、この財産の共有関係の解消については同法907条に基づく遺産分割によるべきものと解するのが相当である。 遺産共有持分と他の共有持分とが併存する共有物について、遺産共有持分を他の共有持分を有する者に取得させ、その者に遺産共有持分の価格を賠償させる方法による分割の判決がされた場合には、遺産共有持分権者に支払われる賠償金は、遺産分割によりその帰属が確定されるべきものであるから、賠償金の支払を受けた遺産共有持分権者は、これをその時点で確定的に取得するものではなく、遺産分割がされるまでの間これを保管する義務を負うというべきである。 裁判所は、遺産共有持分を他の共有持分を有する者に取得させ、その者に遺産共有持分の価格を賠償させてその賠償金を遺産分割の対象とする価格賠償の方法による分割の判決をする場合には、その判決において、各遺産共有持分権者において遺産分割がされるまで保管すべき賠償金の範囲を定めた上で、遺産共有持分を取得する者に対し、各遺産共有持分権者にその保管すべき範囲に応じた額の賠償金を支払うことを命ずることができる。 |
判例No. 1049
最高裁判所第3小法廷 平成23年(受)第2250号 共有物分割請求事件
事件番号 | 最高裁判所第3小法廷判決/平成23年(受)第2250号 |
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判決日付 | 平成26年2月25日 |
判示事項 | 委託者指図型投資信託の受益権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるか。 個人向け国債は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されるか。 |
判決要旨 | 委託者指図型投資信託の受益権は、口数を単位とするものであって、その内容として、法令上、償還金請求権及び収益分配請求権という金銭支払請求権のほか、信託財産に関する帳簿書類の閲覧又は謄写の請求権等の委託者に対する監督的機能を有する権利が規定されており、可分給付を目的とする権利でないものが含まれている。このような上記投資信託受益権に含まれる権利の内容及び性質に照らせば、共同相続された委託者指図型投資信託の受益権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはない。 個人向け国債は、法令上、一定額をもって権利の単位が定められ、1単位未満での権利行使が予定されていないものというべきであり、このような個人向け国債の内容及び性質に照らせば、共同相続された個人向け国債は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはないものというべきである。 |
判例No. 1051
東京高等裁判所 平成26年(ラ)第278号 遺産分割審判に対する抗告事件
事件番号 | 東京高等裁判所決定/平成26年(ラ)第278号 |
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判決日付 | 平成26年3月20日 |
判示事項 | 非公開会社の株式について、同会社は大半の株式を創業者の親族が保有しているという典型的な同族会社であり、その経営規模からすれば、経営の安定のためには、株主の分散を避けることが望ましいという事情があり、このような事情は、民法906条所定の「遺産に属する物又は権利の種類及び性質」「その他一切の事情」に当たるとして、相続人のうち、次期社長に就任予定である被相続人の長男に同株式を単独取得させるのが相当であるとされた事例。 |